2015/07/22

ThinkPad600EでDebian8.1

いまさらながらThinkPad600E(以後TP600E)に最新のDebianを入れてみたのでメモ。

その他、いくつか設定等のTIPSも合わせてメモ。

■機材

ThinkPad600E (2645-5BJ)
CPU:PentiumII 400MHz
メモり:294336kB(純正最大拡張済み)
HDD:10GB。
DVD-ROM:フロントベイ装着の専用DVD-ROM(CD-ROMブート可)。
pcmcia:Texas Instruments PCI1251A(カードバス対応)
NIC:pcmciaカード。TDK製LAK-CB100X。(カードバス対応)

スペック的にはかなり古い。

昔は業務用WebサーバがPentiumIII/Celeron-500MH程度の時代もあり、このスペックでも動かせないわけではない。
そもそもPen133MHz/メモリ64MBでWebサーバが動かせていた頃もあるので(kernel2.0~2.4時代)最新版でどこまで肥大化/負荷増しているかがポイントとなる。

昨今だとAWSのt1.microの仕様に対して少し劣る位(?)のイメージなのでちょっとしたサイト運用やDNS位なら動かせるだろうと見積もり。

注意すべき点としては、PHP等の別プロセスが複数起動するとメモリがきつい。

性能的にWordpressを入れるなら1つが妥当。3つ位入らないわけではないがスワップが動き出して管理画面すらアクセス困難になる可能性が高い。

とにかく余計なデーモン類は入れないほうがメモリ、HDDに良い。

※久しぶりに引っ張り出したら表面のラバーコートが劣化でべたべたですごいことに・・・。やむなく全分解
重曹を溶いた水をバケツに張り。分解した筐体パーツを1時間程漬ける → べたべたをごしごし拭き取り&洗い流し。
乾燥後、残るべたべたをさらにアルコールで表面を拭き取る。

内蔵RTC用ボタン電池も切れていたのでコンビニでCR2025を調達し半田付け。ボタン電池は裏面のメモリ交換用カバーを開ければ取り出し可能。ボタン電池が切れていると電源ON起動毎に電池切れ&時計合わせの警告が出てBIOS設定画面がでてきてうっとおしいので。

■インストール

debian公式サイトの netinstイメージ 32bit(i386) をダウンロード&CD-Rに焼いて使用。
DVD-ROMからブートでインストール。

NICはTDK製LAK-CB100X(pcmcia)がTulipとして認識、珍しく(?)問題なし。
※昔から引っかかるとすれば大概ココだった。

HDDはあえて10GBの余っていたものを使っており、debianには6GBを割り当て。

パッケージ選定ではGUI関連は含めない。(含めるとHDDをほぼ使い切る)
どのみちサーバ利用&SSHでリモート運用が主。

CUIのみだとインストール直後のHDD消費は1GB弱。

インストールは難なく終了。

■日本語文字化け

インストール時に日本語を選択し、インストール完了後起動すると文字化けを起こすので対策。
※インストール時に英語を選択する手もあるが、時計なども英語地域にされてしまうので面倒。

インストールが完了し起動後のコンソール画面で、

# dpkg-reconfigure locales


としてロケールを再設定する。画面が化けているが英語部分は読めるのでこれでEN-USなどのUTF-8に設定すると直せる。
※設定後はシェルの再起動要。

日本語は表示できなくなるがサーバ用途なので問題なしとした。

■shutdown -rt0 now でリブートしない

shutdown -ht0 nowでハング気味に停止する。原因はデフォルトでacpiが有効になっている為。

TP600EはAPMなので以下をgrubのカーネルパラメータに追加する。

acpi=off apm=on


一応apm=onも追加しておくが、lenny以降APM関連は配布カーネルではコンパイルされていないので動作はしない。
そのうちカーネルコンパイルするかもしれないので一応記述だけはしておく。

参考記事: grub~カーネル起動時パラメータ調整~

■コンソールの高解像度化

コンソールの高解像度化にはfbtermを使う。インストール直後からデフォルトで利用可能状態。
解像度指定はgrubのカーネルパラメータで指定。

指定値は1024x768解像度だと以下から選択。

指定値 解像度/色
vga=773 1024x768x256色
vga=791 1024x768x65000色
vga=792 1024x768x1600万色

今回はvga=791を使ってみた。

grubのカーネルパラメータに追加する。

vga=791


前項のAPMの件と合わせると以下のようになる。

acpi=off apm=on vga=791


参考記事: grub~カーネル起動時パラメータ調整~

■起動時 snd_cs46xx のエラーログ

次のエラーが起動時に流れまくる。
snd_cs46xx 0000:00:06.0: AC'97 read problem (ACCTL_DCV), reg = 0x2

どうせサウンド機能は使わないのでモジュールのロードを止めてしまうことにする。

/etc/modprobe.d/fbdev-blacklist.conf を開き、文末に以下を追記して保存する。

blacklist snd_cs46xx
blacklist snd_ac97_codec


再起動してコンソールに大量のエラーログがでなくなることを確認。

■ipv6無効

/etc/sysctl.conf を開き末行に以下を追加。

#Disable ipv6
net.ipv6.conf.all.disable_ipv6 = 1
net.ipv6.conf.default.disable_ipv6 = 1
net.ipv6.conf.lo.disable_ipv6 = 1


rootで sysctl -p か、リブートで反映。

■NICについて

インストール後、他のNICを試してみた。
どれもドライバは認識しているように見える。しかし動作しない(ifupできない)。

カーネル再コンパイルか起動時のカーネルパラメータ等で回避できたりするのが過去よくある話。

HDD容量的にカーネルコンパイルは不可能だった(Disk full)為、今回は見送り。
(別マシンでTP600E用にコンパイルする必要がある)


参考までに試してたpcmciaカードを以下にリスト。

動作確認 型番 メーカ 仕様 カードバス対応 Module
OK LAK-CB100X TDK 10/100Base-TX YES tulip
NG ELA-100 CyQ've 100Base-TX YES pcnet_cs
NG LPC2-T BUFFARO 10Base-T NO pcnet_cs
NG PCET/TX IO DATA 10/100Base-TX NO pcnet_cs

LPC2-T、PCET/TXは過去Linuxで利用できた記憶があるので気になるところ。


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